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精神保健福祉士試験に合格 [社会福祉]

社会福祉士の試験を受験したのは2年前だった。その合格発表は3月だったが、2月末までに精神保健福祉士の短期養成課程の申込みを済ませねばならなかった。その顛末は

教育訓練給付金制度を使う
https://utsubotsu2.blog.ss-blog.jp/2021-04-10

に書いた。もう二年前のことだ。

[短期養成課程雑感」

4月から短期養成課程が始まった。レポートは最初の3か月が5科目6本。次の3か月に7科目8本。
スクーリングは最初の回が金・土・日、次が土・日・月の合計6日間だった(実習がある人は+2日)。

社会福祉士受験時のスクーリングが結構楽しかったので、今回も期待していたのだが、少々期待外れだった。一つは新型コロナの影響で、会場に来られない講師の人がいて授業がビデオ配信になってしまったことなど、せっかくの面接授業なのにそのメリットがなかったことだ。
もう一つは、グループワークがあっさりしたものだったことだ。これには理由がある。短期養成課程はそのほとんどが社会福祉士の資格をすでに持っている人だ(わずかに短大卒+実務経験の人が混じっている)。この課程の合格率も100%に近い。皆さん「資格を取る」という動機が明確で、演習も1日だけで終わったので、受講者間の交流も少なかった。社会福祉士の一般養成課程にあった「せっかく知り合ったんだから、ここでネットワークを作りましょう」という声かけもなく、休み時間に講師に質問している人もいなかった。

短期養成課程の期間は9か月(4月から年末まで)とされているが、レポートもスクーリングも半年(9月末まで)で終わってしまった。10月に訓練給付金の給付申請に行ったことは

専門実践教育訓練給付制度 給付申請
https://utsubotsu2.blog.ss-blog.jp/2021-10-28

に書いた。

そこで受講料22万円の半額11万円が支給されると思っていたが、そうではなかった。受講料は最初の半年に対して12万5千円、残りの3か月に対して9万5千円と按分されていたのだ。だから、10月の支給申請では最初の半年の受講料12万5千円の半額の6万2,500円が支給され、残りについては翌年の4月に改めて給付申請をしなければならないのだ。実質的には授業も課題もない3カ月に対して、9万5千円の受講料が設定されているというのも不思議なことである。たぶん給付金の仕組みに原因があるのだろう。

ともあれ、国家試験の受験申込みも済ませたので、あとは試験を待つだけとなった。

9月末に提出したレポートが11月に採点され、どの科目も合格点に達していたので、無事卒業できることになった。

[受験もできず、給付金も貰えず]

年明けには修了証書と残りの訓練給付金の申請に必要な書類が送られてきた(はずだ)。だが、このあたりから歯車が狂い始めてしまった。実は前の仕事を辞めてしまい、いまは社会福祉とは別の仕事に就いている。そちらで2月にかなり長い出張が入ってしまったのだ。もちろん、精神保健福祉士の試験受験は諦めざるを得なかった。

本業の出張準備をしているなかで、私の在宅勤務の部屋の中は、様々な書類で溢れかえった。出張前にはその書類をまとめて処分したのだが、どうやらそのなかに修了証書や給付申請に必要な書類も混ざっていたようなのである。

出張から帰ってきたら3月になっていた。受験の結果報告書には「出張で受験できなかった」と書いて学校にFAXした。ソ教連のサイトでチェックしたら、私の受講した短期養成課程の新卒の不合格者は1人だけだった。つまり自分だけだ。合格率が100%にならずに申し訳ない気持ちになった。

4月が終わりに近づいていたころ、気を取り直して、給付金の申請をしようと準備を始めた。・・・が、書類が見つからないのである。学校に電話してみたら、年明けに送っているはずですと言われた。そうだろう、見た憶えがある。しかし、どこにもない。ただ、なんとなく捨てた書類に混ぜた記憶があった。あの時は不要な書類だと思ったのだが、捨ててはいけない書類だったか。学校に再発行をお願いしようかと思ったが、すでにゴールデンウィークが迫っていた。これでは間に合わない。というわけで、4万7,500円は受給し損ねてしまった。

受験できなかったのも、給付金を得られなかったのも、自分の側の事情なので誰も責められない。

[意欲低下]

不合格だった場合でも、学校に頼んでおけば、受験情報などをときどき送ってくれる仕組みになっていた。社会福祉士受験の時は、国試対策講座や自宅で受験する模試を申し込んだのだが、今回はそれも無視してしまった。

妻が受験用のワークブックを買ってくれたが、放置していた。

ただ、受験申込みがネットで済ませられたのは楽で良かった。1回目の申込みは受験申込書などを郵送する必要があってかなり面倒なのだが、それによって受験資格が確定すれば、2年目からはインターネット経由で受験申込みができる。もちろん、これは1年目で落ちた人だけが使うわけだが・・・。18,820円をクレジットカードで払って申込みは完了した。

年が明けると妻が受験用の過去問集を買ってきてくれた。またまた2月に出張が入る可能性があったが、それはなくなり受験できることが確定した。1月末の大寒波で体調を崩し、過去問集を取り出したのは受験の直前だった。

[昨年の受験票で受験]

自宅から受験会場の東京流通センターまでは1時間半ほどだ。開場時間に合わせて着くようにしたのだが、浜松町駅でモノレールに乗るとひどく混んでいた。そのほとんどが流通センター駅で降りたので、みなさん受験者だったわけだ。

流通センターには複数のビルがあるので、敷地の入り口に受験番号別に会場を案内する紙が張り出されていた。ビルの入り口で体温チェックをするために長い列ができていた。その最後尾について進んでいったのだが、どうやら間違えて別のビルの列に並んでしまったようで、自分の番号の部屋がない。係員に聞いて別のビルへと向かい、ようやく自分の席に着いた。説明が始まる30分ほど前だ。開場時間に来ていて良かった、ギリギリだったらさぞ慌てただろうと思った。昼食に持ってきたおにぎりを二つたべ、トイレを済ませて、過去問を再チェックした。

説明が始まり、解答用紙が配られた。ところどころ空席があるのは他の試験と同じだ。受験を諦めた人の席が空いているのである。「解答用紙に自分の名前と受験番号が書いてあることを確認してください。違っていたら手を挙げてください」と言われてチェックすると、そこには知らない人の名前が印刷されているではないか。

手を挙げて待っていると、係員の人が来て、受験票や解答用紙をチェックし、さらに人を呼びにいってしまった。その間に問題用紙も配られ始めた。

3人ほど係員の人が来て、名前を確認され「受験申込みをされたんですね」と尋ねられたので、「しました」と自信を持って答えたところで気がついた。「これは去年の受験票だ!」 前の日に受験票を探したときに、去年の受験票を見つけ、よく確認しないで持ってきてしまったのだ!

「ちょっと待っていてください」と言われ、これは受験票を忘れたのと同じだから受験は無理かな、と半ば諦めた気持ちで待っていると、先ほどの人が戻ってきて「確認が取れました。受験票を再発行するので荷物を全部持って事務室に行ってください。遠いので急いでください」と言われた。

受験できるんだと安心したと同時に、急いでくれと言われて慌てた。机の上に置いてあった消しゴムや鉛筆などをわしづかみにし、コートを着る余裕もなく鞄と一緒に脇に挟んで部屋を出た。係員の後について、10分ほど歩いて別のビルに入った。そこで、運転免許証で本人確認をし、名前や受験番号が手書きされている受験票を受け取り、受験会場に走って戻った。正しい席に着いたのは、試験開始の3分ほど前だった。

そうか、受験票の再発行が現地でできるのか。もし、自分が最初に座った席に、その席で本来受験する人が座っていたらどうだっただろう? その時点で私は去年の受験票を持ってきたことに気づき、諦めて帰っていたかもしれない。ちょうどその席の人が受験を諦めていたからこそ、自分は再発行にたどり着けたと言える。

後で知ったのだが、自分とよく似たことをした人が過去にいたようだ。

第24回社会福祉士国家試験における合格者受験番号の訂正について
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000027qug.html

この方も、前の年の受験票で受験し、しかもそれに気づかずに試験が終了して不合格になったものを、後で追加合格になったようだ。いまは解答用紙に受験番号や氏名が印刷されてしまっているので、同じことは起こりえない(自分と同じように試験開始前の自己チェックで気がつくはずだ)。

[自己採点]

会場の出口で藤仁館学園がチラシを配っていた。ここはいつも解答例の発表が早い。当日の夜には自己採点が始めることができた。翌日以降、次々といろいろなところから発表がなされていった。解答のばらけについてはこちらのエントリを見ていただきたい。

第25回精神保健福祉士試験 専門科目の割れ問
https://utsubotsu2.blog.ss-blog.jp/2023-02-10

十分な点数が取れていたので、ほっとした。

[費用]

かかった費用を列挙しておく。

 ①入学選考料 10,000
 ②短期養成課程学費 220,000
  (内訳は入学金30,000、授業料140,000、面接授業参加費50,000)
 ③教科書9冊 23,100
 ④受験手数料 18,820
 ⑤過去問問題集1冊 4,400 + ワークブック 3,520
この他に、合格後の登録手続きに、
 ⑥登録免許税 15,000
 ⑦登録手数料 4,050
合計 298,890

③は妻のお古を使わせてもらい、足りなかった1冊を新刊で2,970円で購入した。従ってマイナス20,130
 実質合計 278,760

さらに訓練給付金がミスなく満額受給できていれば、②の半額の11万円を減じて
 168,760
で済んだはずだ。しかし、受給ミスがあったので47,500円を受給できず
 216,620
かかってしまった。

もちろん、この他にも交通費(ハローワーク・面接授業・受験)、入学申込みや受験申込みに使う写真代、住民票の写しの取得費用、各種費用の振り込み手数料(入学選考料、学費、登録手数料)も必要だった。面接授業会場や受験会場から遠くに住んでいる人は、そのための旅費もかかるであろうが、地理的に近くに住んでいて助かった。

これから短期養成課程で精神保健福祉士の資格を取ろうという人の目安にしていただければ幸いである。

[最後に]

一つ確実に言えることがあるとすれば、受験票を忘れても、違う受験票を持って行ったとしても、諦めて帰ってはいけない、ということである。
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