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過去問の学習の仕方 [心理の資格]

公認心理師試験は、基本的に過去問を勉強していれば合格できる、という話をしていたところ、過去問をやったけれど歯が立たなかったという反論をいただいた。

あまり詳しく事情を聞いていないのだが、どうやら過去問の勉強の仕方を知らないのではないか、と思われるフシがある。そこで、過去問の勉強の仕方を書いておこうと思った。

例として、第5回公認心理師試験の午後の第89問を取り上げる。正解は②である。



たぶん心理学について学んだことがなくても、④⑤は除外できるだろう。ギリシャ・ローマ神話についての大ざっぱな知識があれば③も除外できる。残された①②から一つを選べば、50%の確率で正答できる。そこで「正答できたから良かった」と安心してしまうのでは、何の学習にもならない。①を選んでしまって、自己採点して間違いと分かり、これは単純接触効果であるという知識を身に付けられれば良いのだが、そのためには、まず間違えなければならない。

過去問をやるときには、なるべく間違えた方が良い
(正答して喜ぶのは愚か者のすることである)

さらに、それぞれの選択肢についてテキストを調べてみる(基本的には索引をひけば良い)。

①の傍観者効果は、何らかの苦難にある(暴漢に襲われているとか、道に倒れている)人を目撃したとき、目撃者が一人ならその人が救助の行動を起こす確率が高いが、目撃者が多いと行動を起こす確率が下がるという現象。(自分以外の誰かがやってくれるという期待が起きるのだろう)。

②の単純接触効果は、接触の回数が多いものに好感を持つという現象。(毎週観ているテレビドラマの主題歌が好きになるとか)
自分の顔は、鏡で左右反転した像を見慣れているので、写真に写った(左右反転していない)自分の顔に違和感を感じるのである。

ピグマリオン効果は、教師から期待されている学習者の成績が向上するという現象。似たようものとしてホーソン効果というものもある。

自己中心性バイアスとは、自分の知識や経験を元にして相手の心情を推し量ってしまうことで、自分が推測した相手の気持ちと実際の相手の気持ちとのあいだにずれが生じることである。(相手はきっとこう感じているに違いないと思っても、実際の相手の気持ちは全然違ったりする)

セルフ・ハンディキャッピングとは、自尊心を守るために、失敗しそうなときに自らに悪条件を課すこと。(苦手な試験の前に勉強するのではなくゲームで遊んでしまって、勉強できなかったから試験に落ちたのだと自他に言い訳する)

このようなことを、一問一問繰り返していくのである。各選択肢を調べておけば、自分が除外した選択肢についても、それについての知識を身に付けることができる。

もちろん、テキストを全部勉強すれば、もっと知識が身につくだろうし、それが勉強の王道であろう。しかし、試験の合格という目的を達成するためには、このような過去問勉強法が効率が良い。なぜならば、テキストの中にある情報が一様に試験に出されるわけではなく、試験に取り上げられやすい情報もあれば、そうでない情報もあるからだ。

自動車運転免許の学科試験と違って、過去問とまったく同じ問題が繰り返し出題されるということはない(と思った方が良い)。だが、各選択肢の内容まで学んでおけば、幅広く対応できる。

このように過去問を勉強するのだ、と説明したら、「とてもそんな面倒なことはやってられない」という人もいらした。面倒に思うのなら、一日一問ずつやるなどの方策を考えた方が良いだろう。

ちなみに、ネットで調べた結果は安易に信用しない方が良い。間違った、あるいは偏った説明がされているページもあるし、最近のGoogle検索は精度が悪く、そういうページが検索上位に上がってくることがあるからだ。

受験のテクニックを使って合格することには批判もあるのは承知している。その分野の勉強をきちんとすべきなのはもちろんだ。だが、その分野の勉強をきちんとしたとしても、試験に合格できなければ資格を得られないのだから、テクニックも大事なのである。
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来年の社会福祉士・精神保健福祉士試験 [社会福祉]

来年2月の社会福祉士・精神保健福祉士試験の受験申込み手続きが発表になった。
自分も受験しなければならないので、備忘のために書いておく。

社会福祉士国家試験 受験申し込み手続き
https://www.sssc.or.jp/shakai/tetsuzuki.html
精神保健福祉士国家試験 受験申し込み手続き
https://www.sssc.or.jp/seishin/tetsuzuki.html

試験日
 社会福祉士 令和5年2月5日(日曜日)
 精神保健福祉士 令和5年2月4日(土曜日)、5日(日曜日)

受験申込書の受付期間
 令和4年9月8日(木曜日)から10月7日(金曜日)まで(消印有効)
 インターネットによる受験申し込みも同じ期間

『受験の手引』の請求期間
 8月上旬から遅くとも受付期間締め切り8日前の9月29日(木曜日)まで

今年から、一度受験申込みをして受験資格の確認が済んでいる人はインターネットでの受験申込みができるようになった(自分もそれに該当する)。一発合格の人はその恩恵にはあずかれないわけだが。

ちなみに 子ども家庭福祉ソーシャルワーカー(仮称) の資格を定める児童福祉司法の改正案は、5月17日に衆議院で修正の上で可決6月8日に参議医院で可決され(どちらも全会一致)、6月15日に公布された。
これで、2024年度には新資格の運用が始まることがほぼ確定したわけだ。その内容が社会保障審議会の児童部会で審議されるようなら、また取り上げたい。
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子ども家庭福祉ソーシャルワーカー(仮称)資格創設へ [社会福祉]

子ども家庭分野のソーシャルワーカー資格として「子ども家庭福祉ソーシャルワーカー(仮称)」の資格が創設されることになった。

■ 現状は二階建て構造
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現在、ソーシャルワーカーの国家資格としては、1987年に社会福祉士介護福祉士、1997年に精神保健福祉士の資格ができた。三つあるので、三福祉士と呼ばれる。

このうち、社会福祉士と精神保健福祉士は、共通している科目が多い(それぞれ18・17科目群中11科目が共通である)。片方の資格を持っている人が、もう一方の資格を取得する場合には、共通科目は試験科目が免除されるので、残りの「専門科目」のみ履修して受験すれば良い。

共通科目の上にそれぞれの専門科目が載る二階建ての構造になっているわけだ。将来的にこの二つの資格が一つにまとまる可能性はゼロではなさそうだが、実現性はまだまだ不透明だ。一つの資格に統合された場合に、この二階建て構造がどう変わるのか、その具体像はまだ描き出されていない。

この二階建て構造が、新たに子ども家庭分野の資格を作るにあたって、話をややこしくしたのである。

■ 子ども家庭福祉士の案ふたつ
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一つは、社会福祉士・精神保健福祉士と並列して子ども家庭分野の福祉士資格を作る案が出された。二階建ての構造はそのままにして、共通科目+子ども家庭分野の専門科目の組み合わせということになる。
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別の案は、上乗せして三階建てにするものだ。つまり社会福祉士・精神保健福祉士が、さらに子ども家庭分野について学んで取得する資格にするのである。これについては(資格ではないが)既に実績がある。スクールソーシャルワーカーのために、社会福祉士・精神保健福祉士が受講できるスクールソーシャルワーク教育課程が設けられている。また、同じく社会福祉士・精神保健福祉士が成年後見人になるための研修制度がある。どちらも試験がある資格制度ではないが、そのような養成制度が稼働している実績があるわけだ。

■ 社会保障審議会での議論

検討の舞台となってきたのは、厚生労働省の社会保障審議会(児童部会社会的養育専門委員会)だ。

2020年から21年にかけて、その子会議である「子ども家庭福祉に関し専門的な知識・技術を必要とする支援を行う者の資格の在り方その他資質の向上策に関するワーキンググループ」で議論が行なわれてきた。

ところが、年度末が近づいた2021年1月の最終会議でも二つの案のどちらにするか決着が付かず、両論を併記して「引き続き検討していく」ということになった。(2021年2月2日会議の資料「とりまとめ」

というわけで、次の年度(2021年度)では親会議(社会的養育専門委員会)のほうで検討が行なわれることになった。業界団体へのヒアリングを経た上で、最終的には「上乗せ案(三階建て)」が選ばれた。そして、国家資格ではなく民間資格となった。

■ 情報のまとめ
  • 名称は子ども家庭福祉ソーシャルワーカー(仮称)
  • 子ども家庭福祉指定研修(100時間程度)を受講の上で、試験に合格することで資格が得られる。
  • 社会福祉士精神保健福祉士として2年以上の実務経験が必要。
  • 現任者への経過措置(当分の間):
    ①子ども家庭福祉分野で4年以上の実務経験を持つ者。
    ②保育士で4年以上の実務経験を持つ者(対象となる範囲は今後検討)。
    どちらもソーシャルワークを学ぶ研修の受講が必要。
  • 研修の認定や試験の実施は国の基準を満たした認定機構が実施する。
  • 福祉系大学などで学ぶ学生が新資格を取得できるルートは設けない
  • この新たな認定資格は、児童福祉司の任用要件を満たすものとして児童福祉法上位置づけられる。
sw4.png2022年2月3日会議資料の資料2の図を加工した)

■ ニュース報道

新資格「子ども家庭福祉ソーシャルワーカー」 民間資格で決着 - 福祉新聞
https://www.fukushishimbun.co.jp/topics/27165

【厚生労働省】児童虐待対応の新資格 「ぎりぎりの妥協点」で決着 - 財界ONLINE
https://www.zaikai.jp/articles/detail/1408

新資格「子ども家庭福祉ソーシャルワーカー」創設へ - テレビ朝日
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000244939.html

自民党の一部議員の意見を反映して「施行後2年をめどに国家資格化を検討する」という付則が付けられることになった。
また「厚労省は再来年4月の施行を目指し今国会に提出する児童福祉法の改正案に盛り込む予定」とある。

■ その後の政府と国会の動き

首相官邸のサイトによると、3月4日の定例閣議で児童福祉法等の一部を改正する法律案を決定したとある。

現在は第208回の通常国会が開かれている真っ最中だ。

衆議院の議案一覧で、第208回に提出された閣法の中を探すと、「児童福祉法等の一部を改正する法律案」が提出されている。3月4日に衆議院に提出され、4月中旬現在「衆議院で審議中」となっている。それによると、

児童福祉法の第十三条第三項は、児童福祉司の任用資格を規定するが、その先頭に、
「児童虐待を受けた児童の保護その他児童の福祉に関する専門的な対応を要する事項について、児童及びその保護者に対する相談及び必要な指導等を通じて的確な支援を実施できる十分な知識及び技術を有する者として内閣府令で定めるもの」
という規定が加えるとある。
この内閣府令が「子ども家庭福祉ソーシャルワーカー」に相当するのだろう。

そして、付則の第二条に「国家資格を含め、この法律の施行後二年を目途として検討を加える」とある。

■ 終わりに

政治の現場をまざまざと見せつけられる展開であった。大学などに子ども家庭福祉士の養成コースを設けて国家資格化することを望んでいる人も少なくなかったのだろう。しかし、前回述べたようにソーシャルワーカーを目指す学生が減りつつある中で、社会福祉士と精神保健福祉士の養成コースと学生を奪い合うような結果になれば、結局その養成コースは成り立たないと判断されたのだろう。

閣法は9割が成立するし、特に野党が反対しているとも聞かないので、会期末までに成立し、早ければ2024年度には新資格の運用が始まるだろう。

■追記 (2023-2-22追記)

子ども家庭福祉ソーシャルワーカー資格の制度化 のエントリを追加した
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社会福祉士試験 合格基準105点の衝撃 [社会福祉]

このブログは、もともと依存症の回復支援と社会福祉を扱うつもりで始めたのだが、福祉や心理の資格の話題ばかりになってしまった。私自身は仕事の都合で今回の精神保健福祉士の試験を受けることができず、受験手数料18,820円が無駄になってしまった。

■ 社会福祉士試験 合格基準105点の衝撃

さて、今年(2022年)2月の社会福祉士試験の合格基準は105点だった。

合格基準は「問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数」と決められている

満点は150点だから、その60%は90点だ。だが、現行のカリキュラムになった2011年以降、合格基準が90点だったことは一度もない。問題の難易度による補正が毎年行なわれてきたのである。

社会福祉士試験の合格基準の推移
合格基準 合格率 受験者数 合格者数
2010 第22回 84 27.5% 43,631 11,989
2011 第23回 81 28.1% 43,568 12,255
2012 第24回 81 26.3% 42,882 11,282
2013 第25回 72 18.8% 42,841 8,058
2014 第26回 84 27.5% 45,578 12,540
2015 第27回 88 27.0% 45,187 12,181
2016 第28回 88 26.2% 44,764 11,735
2017 第29回 86 25.8% 45,849 11,828
2018 第30回 99 30.2% 43,937 13,288
2019 第31回 89 29.9% 41,369 12,456
2020 第32回 88 29.3% 39,629 11,612
2021 第33回 93 29.3% 35,287 10,333
2022 第34回 105 31.1% 34,563 10,742


■ 試験の難易度の調整はどう行なわれているか

公認心理師試験の難易度の回で、公認心理師試験の問題について検討した。その結果、試験問題は概ね

 1) ほぼ全員が正解できる易しい問題
 2) ほぼ全員が分からない難問(正答率はサイコロを振ったのと大差ない)
 3) 正答率が6割ぐらいの良問

の3種類に分類できた。試験の難易度は1)と2)の比率を変えれば調整できるが、この二種類の問題だけでは試験を課す意味がなくなってしまう。学んだ人が正答し、そうでない人は間違えるように3)の問題を中心に構成すればよいが、このような良問を作ることは難しい。しかも「過去問暗記すれば受かる」という試験にしないためには、良問を毎年作り続けねばならない。結局この三種類の問題を混ぜて出題せざるを得ないのだろう。

社会福祉士試験の問題に同様のデータを公表しているところは見当たらないが、事情は同じだと推察できる。

試験を貸す側は難易度を適度に調整しようと試みているが、調整しきれずに変動してしまうのは(ある程度は)やむを得ないことなのである。

■ 年度間の難易度の公平性

難易度が変動する場合、合格基準を90点に固定してしまうと、ある年は試験が易しくて多くの人が合格し、別の年には難しくて多くの人が落ちる、という現象が起きてしまう。それでは不公平だという批判が起こるだろう。

何らかの手段で公平性を担保する必要がある。その手段の一つが「合格基準を難易度で補正する」ことだ。では、難易度はどうやって計測したら良いのだろうか?

社会福祉士試験には毎年3万人から4万人が受験してきた。合格した人はもう受験しないし、不合格だった人のなかにも翌年の受験を諦める人もいる。一方で、新たに受験する人たちが現れる。つまり受験者は部分的に毎年入れ替わっていく。それでも、受験者全体の学力は、大きく変動しないはずだ。もちろん、10年というスパンで見れば変動は起こりうる(例えば福祉系大学を受験する人たちの層が変わるなどで)。しかし、去年と今年でがらりと変わるということは考えにくいのである。

であるならば、合格率を一定に保つことで年度間の難易度の差を吸収し、試験の公平性を保つことができる。これが、難易度補正の理屈であろう。

社会福祉士試験の合格基準と合格率
■ 合格率の変遷

グラフを見ると、合格率は2018年(第29回)までは26~28%で推移してきた(2014年を除く)。2019年以降は30%前後である。2018年→2019年のときの不連続性を除けば、「合格率を一定に保つことで調整を行なってきた」ことがうかがえる。

毎年合格率が大きく変動するのはいただけないが、合格率を微調整することも必要だろう。社会福祉士試験は、世の中に社会福祉士を供給する役割を負っている。リタイアなどで社会福祉士としての仕事を辞めてしまう人たちもいるのだから、社会福祉士の総数を一定以上に保つには、供給量をコントロールする必要がある。

社会福祉士試験の受験者数は2018年(第29回)の45,849人をピークに減り続けてきた。2022年(第34回)は34,563人で、これはピークから25%の減少だ。合格率を変更しなければ、合格者数もそれに合わせて減ってしまう。合格率を30%に上げたのは、需給のバランスを保つためなのだろう。

2014年(第25回)は、合格基準が72点と極端に低かった。だが、合格率も18.8%と低かったのである。もしこの時に合格率は従前どおりに26~28%に保とうとしたら、合格基準はさらに下がって60点台になってしまっただろう。そのような大きな変動は好まれないだろう。そのため、合格率を下げてでも、合格基準を72点と比較的高く保ったのだと推察できる。だとすれば、この年に受験した人たちは不運だったと言える。合格率を下げたおかげで、例年通りの試験だったら受かっていた人たちが落ちたはずだからである。つまり、年度間の公平性が保たれなかったのだ。

2019年(第30回)は、合格基準が99点と、それまでで最も高くなった。また合格率も30.2%へと上昇した。この数字を見て、私は「2014年と逆で、合格率を26~28%に保とうとすると合格基準が100点を超えてしまうので、合格率を上げてでも基準を100点未満に抑えたのではないか」と考えた。同じことを考えた人もいたようで、この年の合格者は質が悪いなどと陰口をたたかれたという話も聞いた。だが、翌年以降も合格率が元に戻ることはなく30%前後を保ち続けたのである。

というわけで、外れ値であることが明確なのは2014年の72点のみだが、合格基準の極端な変動を抑えようと合格率を変更すると、試験の公平性が失われてしまう、という難点があることが分かる。

■ 合格基準の変動に振り回される人たち

2018年(第29回)までは、合格基準はすべて90点未満だった。だから「90点取ればギリギリ大丈夫。95点あれば余裕だろう」と言われていたそうだ。ところが、2019年にはこの前提は崩れてしまった。100点取らないと安心できないと言われるようになった。

それでも、99点(や72点)という外れ値は、頻繁にあるものではないという予想もあった。実際、翌年以降は89点・88点・93点とほぼ90点前後に調整され、「95点あれば大丈夫だろう」と考えた人も多かったはずだ。

このような「○点あれば大丈夫」というのは、目安としては役に立つが、合格発表を見たら基準が100点以上でがっくりした、ということにならないためには、あまりそういうことを言わない方が良いし、また聞いても信じない方が良いであろう。

■ 2022年(第34回)の105点は妥当か?

第34回の合格基準は105点。合格率は31.1%だった。もし合格率を30%にとどめようとしたら、合格基準は106点か107点、ひょっとすると108点になっていたのかもしれない。合格基準の極端な変動を抑えようと合格率を約1%上げたのだとすれば(もちろん憶測でしかないが)、例年通りの試験だったら落ちていた人が受かったという可能性はある。

それでも合格率31.1%が妥当な範囲内だとするなら、合格基準105点も妥当だと言える。

ただ、基準となる60%からは15点も離れてしまっている。これは2014年の18点に次ぐ、二番目の値である。それでも、この値を採用したのは、合格基準が60%から離れようとも、合格率の変動を抑えたからだろう。そのほうが、公平性が保てるからだ。

■ 社会福祉士会とソ教連のコメント

今回の合格基準について、日本社会福祉士会、日本ソーシャルワーク教育学校連盟(ソ教連)から声明が出されている。

「社会福祉士国家試験の在り方に関する意見」を提出しました - 日本社会福祉士会
https://www.jacsw.or.jp/information/2022-0324-1147-18.html

第34回社会福祉士国家試験の合格基準について(会長談話) - 日本ソーシャルワーク教育学校連盟
http://www.jaswe.jp/seimei/20220322_danwa_34th_shakaikokushi.pdf

社会福祉士会のほうは、大幅な補正は受験者が混乱するから困るよというクレームになっている。それはそうだろう。極端な補正はないのが望ましい。

ソ教連のほうは、もし上位30%ラインでの基準調整がされているなら、それを廃して6割程度以上を得点した者はすべて合格とすべしという意見を述べている。たしかに、国家試験のなかには、合格基準が固定されていて難易度調整が行なわれないものもある。

看護師の試験は、250点満点で、合格基準は140点ぐらいから170点ぐらいを変動している。合格率は全体だと90%程度(新卒に限れば約95%)であり、合格率を一定に保つ調整が行なわれている(合格率は看護師の需給にあわせて毎年若干調整されるというが)。合格率の高さから、看護師試験は優秀者を選抜するのではなく、最低限の知識を備えた人をひろく合格させる仕組みになっている、と言える。(ちなみに、医師の国家試験の合格率は全体で9割程度、新卒だと95%程度で、合格基準は科目にもよるが7~8割だ)。

ソ教連のコメントは、合格基準の変動にクレームをつけているようでいて、実は「3割しか合格させない」という合格率の低さへのクレームになっている。

背景にあるのは、福祉系大学への進学者の減少だろう。2010年(第22回)の社会福祉士試験に大学新卒で受験した人は14,199人だった。それが、ここ数年は8,000人を少し越える程度にまで減少しているのだ。4年制の大学を卒業しても、国家試験に3割(新卒だと5割)しか合格できないのでは、高校生が進路として選ぶのはためらわれるだろう。

それでも、看護師や医師はその資格を持った者しか従事できないという「業務独占」であるのに対し、ソーシャルワーカーは資格がなくても従事できるという違いは無視できない。

結局これは、合格率の低さという単純な問題ではなく、業務独占ではない社会福祉士資格をどう運用するかという政策上の問題であることがわかる。つまり、日本にソーシャルワーカーをどれだけ存在させ、その何割に国家資格を持たせるか、という問題だ。

ソ教連の主張は、合格者数をもっと増やすべきだということになるが、はたしてどうなるのだろうか。

また、公認心理師の資格については、社会福祉士資格と似たところがある。これまで区分D2で受験した人たちの合格率は65%程度だ。大学院までいったのに、3分の2しか合格できないという厳しさである。業務独占ではないのも同じだ。心理系の大学・院が今後どれだけ学生を集められるのか、ちょっと心配になるぐらいである。(ちなみに、臨床心理士試験の合格率も6割ぐらいである)。

2023.3.14 表およびグラフの間違いを修正した。
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放送大学だけでは公認心理師になれない [心理の資格]

現在私は放送大学で心理学の勉強をしている(資格を取ってから勉強するという泥縄式である)。

昨年の10月に、「学生へのお知らせ」に、こんなお知らせが掲載された。

大学院における公認心理師対応カリキュラムの設置の見送りについて
https://www.ouj.ac.jp/hp/o_itiran/2021/1027.html

放送大学の大学院に公認心理師対応カリキュラムは設置されない、というお知らせであった。

すでに社会人になった人が公認心理師を目指す場合に、放送大学で学ぶというのは魅力のある選択肢だった。働きながら通信で学ぶのは容易なことではないが、福祉系の資格の場合には働きながら通信制の養成課程で学んで受験する人も多い。心理の資格にも同様のルートがあるのは良いことだと思われる(ただし、そのためには通信で学ぶ年数が相当長くなるが)。

放送大学が大学院でのカリキュラムを設置できない理由は、要件である合計450時間の実習を行なうことが難しいからだという。450時間は長いな・・・。

例えば社会福祉士の一般養成課程では、実習は180時間以上と決められていて、24日間(あるいは16日間+8日間)で実施するところが多い。一ヶ月仕事を休んで実習施設に通うのは大変だ。勤務先の理解を得るだけでも容易なことではないだろう。ただし、福祉の資格を通信課程で取る人の多くはすでにその分野で何年も働いて実習免除の要件を満たしていることが多く、実習を受けるのはたいてい他分野からの転職組だ。

ところで、新型コロナの影響で多くの施設で実習者を受け入れることが難しくなっており、福祉系の大学では学部生の実習先を確保できなくなっている。やむなく学内に模擬病棟を作って実習を行なうことを認めてもらったという話を聞いた。

450時間となると、少なくとも60日間、つまり3か月は必要だ。学ぶ側も、学ばせる側も、負担が重い。だから、設置見送りはやむを得ないことかもしれないが、それによって、放送大学の公認心理師のカリキュラムが学部部分だけになったのは残念なことだ。学部卒業後に、他の大学院に進むか、数少ない認定施設での実務経験を積まないと受験資格を得られないのだから。

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ちなみに、放送大学には臨床心理士対応のカリキュラムはあり(こちらは大学院も対応している)、そちらの実習は合計240時間である。実習時間だけを比較すれば、公認心理師になるために求められる実習時間は、臨床心理士になるための実習時間より長く、2倍に近い時間が求められているのである。

公認心理師のほうが長いとは知らなかった。
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第5回公認心理師試験の状況予測 [心理の資格]

第5回公認心理師試験の状況を予測してみる。第5回試験は2022年7月頃に実施される予定だ。

公認心理師試験の受験資格者は、大きく三つに大別できる。

ア)指定の科目を大学・大学院で心理を学んできた人
イ)法施行以前に大学・大学院で心理を学んだ人
ウ)大学・大学院で心理を学んでいない現業者

ア)の人たちは第6回以降の試験に登場するので、第5回まではイ)とウ)の人たちだけだ。

イ)の人たちは、科目の読み替えができれば、区分D1/D2/E/Fで受験でき、読み替えができない人たちは区分Gで受験せざるを得ない。ウ)の人たちは区分Gとなる。

■最初にイ)の人たちが大量に受験した

2018年の第1回試験では、区分D1と区分Gのそれぞれに約17,000人の受験者があった。その多くがイ)に該当する人たちであっただろう。さらには臨床心理士の資格を持つ人たちだったと思われる。そして、その多くが合格した(区分D1の合格率は86%)。合格できなかった人たちも翌年以降に再受験して合格していったはずだ。そのことは、区分D1の受験者が、第2回では約3,500人、第3回では約1,400人と急減したことから裏付けられる。区分Gで受験した人たちも、同じように大半が合格していったと思われる(区分Gの合格率は73%)。

つまり、臨床心理士で、公認心理師資格を取得するつもりの人は、ほとんどが第2回あたりまでに合格していたというわけだ。

■第2回以降はウ)の人たちで占められた

それに替わって、第2回以降の受験者の大半を占めたのがウ)の人たちだ。現業であることの証明さえ得られれば、数万円の費用と数十時間の講習を受けることで受験資格が得られる。これは大学と院で心理を学び直すのに比べれば、費用も時間もずっと少なくて済むわけで、臨床心理士という資格を持たない現業者にとっては魅力のある選択肢となった。

というわけで、初回の現任者講習はイ)の人たちで占められたが、2回目以降はウ)の人たちで埋まるようになった。そして、区分Gの合格率は第2回で42%に急落した後に、第3回が50%、第4回が56%と徐々に持ち直してきている。

区分Gで合格した人が増えてくると、いままで興味のなかった人たちも受験意欲を持つようになる。なんだそんなルートで心理の国家資格が得られるんだったら受けてみよう、と思う人たちが出てくる。それは、公認心理師資格の認知度と好感度が上がったゆえとも言える。また(公認会計士や司法書士試験のように)合格率が数%という難易度ではなく、頑張って勉強すれば十分に受かりそうな気持ちにさせるだけの合格率だったことも大きかった。

第4回までの総合格者数は約56,000人である。仮に、第2回以降の区分Gでの合格者全員がウ)のタイプだとするとその合計は約27,000人。たいへんにざっくりとした推論だが、これまでの合格者のなかでイ)とウ)の比率はほぼ1:1と考えられる。

■第5回を予測する

では第5回試験はどうなるだろうか? 区分C/D/E/Fの受験者は、第4回と変わらないだろう。変化があるとすれば区分Gだ。

第2回と第3回での区分Gの受験者は1万人を少し越える程度だったが、第4回では約18,000人へと増えた。これは区分Gが第5回までの時限措置であることが意識されてきたことが影響したのだろう。また、新型コロナの影響で、現任者講習がオンラインで実施できるようになったことも後押ししたはずだ。費用も会場で受けるよりはやや安く、受講時間もある程度は自由になったので、受講のために仕事を休む日数を減らせたからである。会場の確保をしなくて済むぶん、募集定員も増えていた。

第5回向けの現任者講習は2021年中に行なわれたが、その募集定員の合計は約20,000人だった。また、第4回の区分Gでの不合格者は約8,000人で、このふたつを合計すると約28,000人となる。この人たちが全員第5回試験を受験したとすると、区分C/D/E/Fの人と合わせると、第1回(約36,000人)に迫る人数が受験することになるだろう。

仮に第5回の区分Gの合格率が5割だとすると、区分Gで約14,000の合格者がでることになる。イ)とウ)の比率は大きくウ)に傾くことになるだろう。それが公認心理師制度の未来にどんな影響を与えるのかは分からない。

第5回の試験のための会場確保は大変だろうから、複数確保される会場のなかには交通が不便なところが確保される可能性もある。経験的には、早めに申し込んだ方が、便の良い会場に割り当てられる可能性が高い。あらかじめ受験申込みに必要な写真や書類や受験料の準備を進めておいて、申込期間が始まったらすぐに申し込んでしまうことをお勧めする。

知り合いが数人受験の予定で、彼らの合格を願うばかりである。

■答え合わせ (2023/2/22追記)

区分C/D/E/Fの受験者は第4回と変わらないと予想したが、区分D1+D2の受験者が1,097人→338人と減少した。

区分Gでの受験者を約28,000人と予測したが、31,154人と予想より多かった。第3回以前に受験した人たちの再受験が意外と多かったのかもしれない。ちなみに区分Gの合格率は55.7%だった。

ちなみに受験した知人は合格した人あり、受験放棄した人ありと様々だった。

第6回の公認心理師試験は2023年5月14日に実施される。経過措置だった区分Gがなくなり、区分A/Bの人たちが登場してくる。受験者数や合格率には少々関心があるので追いかけてみるだろう。

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公認心理師試験の難易度 [心理の資格]

■試験問題にチャレンジ

2021年9月19日に実施され、10月29日に結果が発表された、第4回公認心理師試験の問題を解き、自己採点をしてみた。

午前編
https://utsubotsu2.blog.ss-blog.jp/2021-12-11
午後編
https://utsubotsu2.blog.ss-blog.jp/2021-12-12

結果は168点だった。これは昨年実際に受験したときの161点より多い。
自宅でリラックスして受験したことで、試験会場で緊張しながら受けるよりも点数が伸びたのかもしれない。

しかし、まったく試験勉強をしてないなかで点数が上がったことを踏まえると、
今年(第4回)の試験問題は、昨年(第3回)の試験問題より難易度が低かった
と見なして差し支えないだろう。

だとすれば、今回は合格基準点(基本は60%=138点)が上方向に調整され、143点になったのもうなずける。

公認心理師試験は、合格基準点が第1回から第3回まで138点で変わらなかったので、今回の調整に驚いた人もいたようだが、毎年のように調整が行なわれる社会福祉士や精神保健福祉士の試験を見ていた私からすれば、むしろ調整があったほうが自然に感じる。年ごとに試験問題の難易度の差があるのに、合格基準点を一定にしてしまうと、試験の公平性が失われてしまうからである。

■事例問題は得点源

さて、問題を解きながら、午前の問題よりも午後の問題のほうが楽だと感じたが、それは点数に現れた(午前78点・午後90点)。

公認心理師試験は、知識問題が116問で各1点、事例問題が38問で各3点となっていて、知識問題:事例問題の点数比率が116:114とほぼ一対一になるように作られている(これは第4回までの実績であり、今後変更される可能性もあるが)。

予備校や受験塾の先生方が書いている講評を読むと、知識問題で足りない得点を、事例問題で補っている人が多いとある。私もご多分に漏れず、今回は知識問題の正答率が62%だったのに対し、事例問題が84%と好調だったので合格点を超えた(昨年の受験の時もそうだった)。

それを踏まえると、

この試験に落ちている人は、事例問題で点数を稼げていない

ということなのだろう。

区分Gの受験生にとっては事例問題は得点源になるだろう。現場の経験が生きるからである。実際の経験はなくても、普通の職場なら行なわれている研修(ハラスメント防止や引きこもり対応)で得た知識は使える。

■ごっつぁん問題・ばらけ問題

問題の各選択肢に対する回答の分布を見ていてわかったことがある。

ほとんどの人(90%以上)が正答を選ぶ問題がある・・・これをごっつぁん問題と呼ぶことにする。いわゆる楽勝問題というやつで、みんなにとっての得点源である。

その逆で、回答が各選択肢にばらけて、正答率が十数%という問題もある。これはばらけ問題と呼ぼう。これは難問であるがゆえに、正答がわからない人が多く、当てずっぽうに選んだ結果として、ばらばらに分布したと思われる。

その中間で、正答率が60%ぐらいというものもある。試験問題としては、これが理想なのだろうが、そういう問題を量産するのは難しいので、ごっつぁん問題とばらけ問題を混ぜ、その比率を調整することで試験全体の難易度を調整しているものと思われる。

同じ不正解であっても、ばらけ問題を外したときは「この問題がわからなかったのは私だけではない」と自分を慰められるし、ごっつぁん問題を外したときは、その問題の正答はちゃんと憶えておく必要があるということだ。

■公認心理師試験の難易度

以前、社会福祉士と精神保健福祉士と、国家試験の難易度を比べてみたことがある。

社会福祉士と精神保健福祉士の難易度
https://utsubotsu2.blog.ss-blog.jp/2021-03-12

結論は、あまり差はないが、精神保健福祉士試験のほうが少し難易度が低い(易しい)とした。PSWは精神保健の分野に特化していることと、2科目少ないというのがその根拠だった。

では、この二つの福祉士資格の試験と、公認心理師試験は、どちらが難易度が高いだろうか?

カリキュラムの共通性が少ないから、そういった面から比較はできないし、受験する人の層も違うだろう。私自身の受験体験と、今回のチャレンジを元にして考えるしかない。

合格基準に達する点数を取る、という観点からすれば、

社会福祉士試験・精神保健福祉士試験・公認心理師試験の間に、難易度の大きな差はない

というのが私の結論である。もちろん、これは今回も含めた各試験での自分の得点、という限られた根拠から導いた結論にすぎないのであるが。

第4回の試験について、はたまた職能団体の分裂や上位民間資格について、書きたいことはあるが、それはまた次回。おそらく来年になってしまうだろう。

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第4回公認心理師試験問題にチャレンジ(午後編) [心理の資格]

2021年9月19日に実施された「第4回公認心理師試験」の試験問題にチャレンジする企画。前回の午前編に続き、今回は午後の問題にチャレンジ。



問78 秘密保持義務違反

① × 自傷他害の恐れ
② × 児童虐待の通報
③ × 情報共有の範囲内
④ × 自傷他害の恐れ

消去法で → ⑤ ○(96%)



問79 遊戯療法

これだけの情報で、どこから手を着けるかだが・・・。⑤ソーシャル・スキルの問題と言いたくなるが、お布団に入ってくるお父さんという設定がリアルの反映だったりするとたいへんなので、最も優先的に考慮するべきなのは → ③父親の行動 ○(95%)



問80 療養上の世話又は診療の補助を行う業種

看護師以外に候補がない → ① ○(92%) 午後の問題のほうがラクな感じがしてきた



問81 エリスが創始した心理療法

エリスって誰? まあ①か④だろうなあ。カンで → ④論理情動行動療法 ○(72%)

意外と当る



問82 観察効果

なんだっけ? ホーソン効果?
選択肢についてはサッパリ知識がないが、t検定は一個しかないから除外して、観察者がいる群・いない群と分けた上で、各群のなかで二種類の作業をさせているので、「被験者間」でも「被験者内」でもなく、①の「混合」かな。2要因だと思うので④は無視する。

→ ① ○(12.4%) 皆様の解答がたいへんばらけております。



問83 バランス

バランスを取るためのものだと思うのだが、それを何と呼ぶか・・知識がないなりに考えてみると、②バランス化というのはもっともらしいが、動詞として使うとき変な感じがするので、④を選んでおく → ④

×正答は⑤カウンターバランス(56%)



問84 色覚の反対色過程

①中心窩と③桿体細胞は、目の構造のことだから除外。⑤の色覚異常のことは関係ないだろう。②残効と④恒常性が残るが、たしか②という話が高校の生物の授業であったようななかったような・・・ → ② ○(37%) これも解答ばらけ問題



問85 フレーミング

① × 連言ではないだろう
② × あらかじめ確証があるわけではない
③ × 何かにアンカーしているわけでもない
④ ?
⑤ ?

⑤のヒューリスティックも違う気がするので、消去法で → ④ ○(52%)

表現を変えるための「リフレーミング」という言葉があったな



問86 認知言語学

お手上げ。あてずっぽうで →⑤ ×正答は②(40%)

あてずっぽうは外れました



問87 マズローの欲求段階説

生理的欲求が一番下になってる図を見た気がする → ③ ○(84%)



問88 感情理論

さっぱりわからん。⑤末梢と④中枢があるけれど、両方取って → ③2要因説 ○(44%) やったあ、当ったぁ!



問89 情動について

情動と感情ってどう違うんだっけ?

① ? 下垂体後葉ではなかったような
② × 不可逆ではないだろう
③ × 不快な感情に限らないだろう
④ × 情動失禁とは感情が失われた状態ではないはず
⑤ ? ミラーニューロンと感情の関係ってあったかな

ミラーニューロンは共感に関係するって話があったような気がするので⑤にしておく → ⑤ ○(29%) ばらけてますが、さすがに③を選んだ人は少ない



問90 親密な対人関係

えー、わかんない。それっぽい名前の①社会的絆理論にしとくか → ①

×正答は③社会的交換理論(17%)

大外れ! たた僕と同じ①を選んだ人が57%もいたという事実には慰められる



問91 道徳性発達理論

知識がない。お菓子をくれるのは報酬であろうから → ⑤報酬と取引への志向性 ○(79%)



問92 サクセスフルエイジング

下流老人になりそうな自分には縁がない言葉

①防衛機制と②ライフイベントは違うだろう。③④⑤のどれか・・・④のタイプAってなんだろうな・・。ソーシャル・コンボイってのも知らないが、なんとなくこれが良さそう → ③ ○(78%)



問93 ICF国際生活機能分類

意外と難しい

① ? 妊娠や加齢は除かれるのか?
② × 社会的モデルじゃなったかな
③ × 能力障害だけでなく環境側にも問題があるという
④ ? プラス面も加味して分類
⑤ × 相互に関係しているはず

①と④とで悩む。社会福祉士としてはICFを間違えると恥ずかしいので焦る。しかし分からない。えいやっとカンで → ④ ○(73%) ふー、正答できて良かった。助かった。



問94 ベイトソンの二重拘束

ダブルバインドは確か⑤メタ・コミュニケーションだったような曖昧な記憶が → ⑤ ○(35%) ばらけ問題



問95 手話による知能検査

知能検査は中学の時に受けた経験があるだけだが・・・②類似には発語が関係しそうなのでカンで → ② ○(42%) カンが冴えてます



問96 認知行動療法の拡張

CBTの問題は午前にも出たな。知識はないが、回答に統一性を持たせるために → ⑤ACT

×正解は①スキーマ療法(11.3%) 実に58%の人が僕と同じ⑤を選んだ



問97 心理療法の効果検証

→ ③ランダム化比較試験 ○(40%) ばらけてます



問98 アルツハイマー

① × 徘徊は初期ではないような
② × 錐体外路症状は統合失調症の薬の副作用
③ × 着脱衣の困難はかなり進行してからでしょう
④ × 昔のことは憶えているんじゃなかったっけ

消去法で → ⑤同じ話の繰り返し ○(78%)



問99 教育評価

さっぱりわかんねー。→ ① ×正答は④(11%)

最多回答は⑤55%で、解答速報に⑤を載せた先生方もいらした。捨てるべき問題もあるってことで。



問100 情状鑑定

聞いたことのない単語。カンで → ⑤ ×正答は④(56%)



問101 ストレスチェック

ストレスチェックについては何も知らない。

① × 義務を負うとすれば産業医ではなく使用者
② × 派遣元ではなく派遣先が義務を負うのじゃないかな
③ × 事前に全員から同意は要らなそう
④ × 2年に1回は少なすぎる気がする
⑤ ?

消去法で → ⑤ ×正答は②(58%)
これは常識なのか。憶えておこう。



問102 動機づけ理論

知識なし。なんかもっともらしいのは①なので → ① ×正答は④期待理論では、管理監督者の期待が高いほど、労働者の動機づけが高まると考える(32%)

自分が間違えた問題の回答がばらけていると慰めらる。



問103 メニエール

ヒツジの品種でそんな名前のがあったような・・・。

① × 一過性ではないだろう
② × 耳鳴りを伴う場合もありそう
③ × 持続時間が長いのもあるんじゃないかな
④ ?
⑤ × 過換気がきっかけの目まいは聞いたことが亡い

消去法で → ④ ×正答は②(75%) ありゃま

ヒツジの品種はメリノー種(角があるやつね)



問104 統合失調症

① × 睡眠欲求はナルコプレシー
② ○ 思考伝搬
③ × 頑ななこだわりは自閉症
④ × フラッシュバックはPTSD
⑤ × 不合理と理解しているなら強迫性障害

→ ② ○(96%) 五問連続不正解だったが、ごっつぁん問題で正答



問105 依存症

依存を生じやすいのはベンゾの一択 → ⑤ ○(83%)



問106 抗認知症薬であるドネペジルが阻害するもの

なんだっけ、認知症ってアセチルコリンが溜まるんだっけ?

じゃ → ④で ○(50%) ややばらけ気味の問題



問107 児童福祉法に定められていること

難しいな。他の法律で定められているものとは区別しろってことだな。これはかなり古い法律だったはず。だとすると③の貧困対策あたりかな。

→ ③ ×正答は④児童福祉施設における体罰の禁止(45%)



問108 少年法

① ○ あってそうな気がする
② × 少年院行きは刑事処分なのでは
③ × 刑罰の対象とならなくても審判の対象にはなり得るのでは
④ × 刑罰法令には限らないのでは
⑤ × 12才以下は違うような

いずれもうろ覚えだが、でも消去法で → ① ×正答は⑤(49%)



問109 同意の不要な個人情報

なんとなく → ④ ×正答は③法令に基づく場合(19%)

④を選んだ人が実に74%。



問110 チームアプローチ

不適切そうなのは⑤しか無さそう → ⑤ ○(98%) ごっつぁんです!



問111 認知的不協和

認知的不協和って何だっけ? わかんないので、カンで → ②

×正答は①顕示的消費(17%) これは回答が見事にばらけています。



問112 味覚

辛いというのは痛覚だったかも → ② ○(60%)



問113 インフォームドコンセント

情報を伏せてはいけない → ④ ○(92%)



問114 アウトリーチ

④ストレングスの強化はアウトリーチとは無関係だろう → ④ ○(84%)



問115 心身症

心身症は体の症状がでることを言うんだっけ? だとすると、⑤は精神的な症状だけみたいな名前なので → ⑤ ○(52%)



問116 災害支援者のストレス対策

話したくないことを無理に話させるのはまずいでしょ → ⑤ ○(98%)



問117 悲嘆セラピー

ワーデンについては知らないが・・・③だけ他と毛色が違う → ③ ○(62%)



問118 児童の緊急一時保護

① ○ 保護者に被虐待歴があるからといって緊急一時保護の要件にはならないだろう
② 以下略

なんか常識で解けた気がする→ ① ○(94%)



問119 学習障害

細かいことは知らないが、常識で考えて

① × 対象となる
② × 特定の領域で成績が低くなり得る
③ ○ 計画の立案困難だとは限らないでしょう
④ × 検査の対象となり得るでしょう
⑤ × ②と同様

消去法で③かな → ③ ○(80%)



問120 医療観察法

④の「退院は、入院施設の管理者が決定する」ってのは、社会復帰調整官や法律家の出番がない気がするので、これかな → ④ ○(63%)



問121 うつ病で減退しないもの

罪責感は増えるでしょ → ③ ○(92%)



問122 いじめ防止プログラム

いじめ事象の聞き取りをやるのはリスクでは → ② ×正答は③終了後に形成的評価(38%)



問123 倫理的ジレンマ

知識はないが、ジレンマが強まりそうなのは①しかなさそう → ① ○(92%)



問124 知覚の特徴

① × 欠損情報の補足は行なわれる
② × 継続した刺激には慣れるだろう
③ ○ 一つの刺激から複数の感覚を得る場合もある
④ ?

→ ③ ○(93%)



問125 研究倫理

① × 偏りを生む
② ○ インフォームドコンセントは必要
③ × 多重関係って、この説明とは違う意味な気がする
④ × 対象者の情報は個人情報でもあり得る

→ ② ○(78%)



問126 アルコール依存症

① × 不安障害との併存は多い
② ? 生涯自殺率は知らない
③ × せん妄になり得る
④ ? ビタミン注射はするけどB1だったかなぁ

②と④と判断つかないので → ④で ○(76%)

間違えなくて良かった



問127 大学生の学生相談

知らんし。

① ? 対人関係の悩みと学生生活の展開という言葉がなんか結びついていない
② ? 無力感と自分らしさもへんな対応関係
③ ? 卒業期に研究生活への違和感ってのは遅いのでは?
④ ○ まあ、これがいちばんしっくりくるかな

→ ④ ×正答は②(45%) ①を選んだ人が43%と多し



問128 自己効力感

わかんないので一番それっぽい①モデリング → ① ○(57%) 当たりました!



問129 心理検査結果

④が明らかに不適切 → ④ ○(97%)



問130 多様な働き方

①パートタイム労働者を正規雇用へ移行する制度ってのは、正規雇用に集約させるので多様性に反する → ① ○(83%)



問131 学校教育

① ? こども園って、学校教育法だっけ? 違うでしょ
② ○ 学習指導要領はる教育内容の標準
③ ○ 教育基本法は憲法の精神を・・・
④ ○ 学校保健安全法

自信はないが消去法で → ① ○(70%)



問132 ケース・フォーミュレーション

ケース・フォーミュレーション・・・初めて聞く言葉!

① ×
② ○
③ ?
④ × 仮説だけではない気がする
⑤ × 修正はありうるという話のほうが多いので

→ ①と③ ×正答は②と④(98%と82%)

転記ミスをしていなくても不正解だったか



問133 感染症予防

① ○ 全ての患者との接触において適用
② ? 防護具を脱ぐときは、手袋を最後
③ × 手洗いや手指の消毒は、省略しちゃだめでしょ
④ × 電子カルテ端末を使うときも手袋を外しちゃダメ
⑤ ? 防護具は、ナースステーション内で着脱

②の手袋が最後には疑問が残るので、→ ①と⑤

×正答は①と④(78%と27%) ②を選んだ人が83%



問134 社会的養護

①と④は間違いないだろう。③と⑤は×。②は知識がないから無視。

→ ①と④ ×正答は④と⑤(85%と40%)

なるほどパーマネンシとはそういう概念だったのか。



問135 パニック発作

実際に経験したのは②と⑤です → ②と⑤ ×正答は③と⑤(74%と98%)

当事者が間違える典型的な例



問136 事例:BPD

いかにもボーダーなエピソードばかりなので → ③ ○(90%) 事例はいきなり、ごっつぁん問題!



問137 事例:喫煙

先行事象→標的行動→結果事象、という理解でよろしいのだろうか?
だとすれば、タバコを吸った後に起こりうることは③の同僚と話をするかな。
先行事象→結果事象→標的行動ということなら、①喫煙所に入るかもしれないが・・・たぶん違う

→ ③ ○(10%) ばらけ問題



問138 事例:心理検査

心理検査の点数が出てくると、当てずっぽうにならざるを得なくなるが、エピソードと矛盾しないのは①顕在性不安かな

→ ① ○(66%) 心理検査の知識はないが、文脈から正解へたどりついた



問139 事例:教師へのコンサル

コンサルとしては②の必要があるか → ② ○(88%)



問140 事例:認知症

→ ②歩行障害かな ○(60%)



問141 事例:子どもに対する行動療法

どーすりゃいいんだ、こういうときは・・・ちょっと過酷な気がするが③エクスポージャーか?

→ ③ ○(72%) そうかエクスポージャーなのか



問142 事例:抑うつ状態

死なれると困るので②希死念慮

→ ② ○(87%) ニアリーごっつぁん問題



問143 事例:PTSD

⑤は不適切ではない気がする。④の他の消防士との参加できるものは必要だが「デブリーフィング」って何だろう、この言葉は適切なのか?

迷いはあるが → ④で ×正答は⑤(65%)

デブリーフィングは正しい用語であったが、⑤が先なのか。間違えて悔しい。



問144 事例:トラウマ

① × 発達障害という文脈ではない
② ? 曖昧な喪失って、えーと、行方不明で生きているか死んでいるか分からないって話?
③ ? 心理的リアクタンスって何?
④ ? トラウマには違いないだろう
⑤ × 愛着とは関係なさそう

とりあえず → ④ ○(93%) 意外とごっつぁん問題だった。



問145 事例:児童養護

① ×
② × 里親委託は解決になることもありそうだが、いきなりそこではなさそう
③ × 自分を理解して貰えない、という悩みとは違う
④ ×
⑤ ?

決め手に欠くが消去法で → ⑤ ○(94%)



問146 事例:いじめ

最初に確認すべきこと・・・イジメ対応だとすると⑤かな → ⑤ 

×正答は②(19%)

74%の人が⑤を選んだが、いきなり②ですか・・・⑤という速報を出した先生もいた。しかしいじめ対応の基本は②なのか。



問147 事例:荒れた学級

SSTかなぁ → ⑤ ○(66.1%)



問148 事例:裁判員

知識がない。しかし④は禁止事項なのかな。⑤は冷たすぎる印象。②③は自責の念を強めそう。消去法で → ① ○(67%)



問149 事例:睡眠薬を飲んだあとの異常行動

②せん妄でしょ → ② ○(97%) 事例はごっつぁん問題が多い。



問150 事例:

① × 本人の了解を取るのはオーケー
② ○ 引きこもりの原因を断じてはいけない
③ × エンパワメントはオーケー
④ × 精神障害の視点をもつのは大切
⑤ × チームであたることは必要

→ ② ○(97%) ごっつぁん問題連続!



問151 事例:睡眠不足

寝だめはいかんですね。私はしょっちゅうですけど。

→ ⑤でしょ ○(97%) ごっつぁん問題三連続!



問152 事例:場面緘黙

⑤は数少ない交流機会を減らしてしまう → ⑤ ○(99%) 四連続!



問153 事例:遁走と健忘

① × 安全確保は必要
② ○ 健忘の解消を焦る必要は無いのでは
③ × 器質性疾患の検査は必要そう
④ × 葛藤はあるでしょ

→ ② ○(96%) 五連続!



問154 事例:養育意思なし

この問題は話題になったので、事前に知識が入ってしまった。

① ○
② ○
③ × 乳児は無理
④ × 乳児は無理
⑤ × 母子セットで入るところだし

→ ①と② ○(94%と40%)

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第4回公認心理師試験問題にチャレンジ(午前編) [心理の資格]

2021年9月19日に実施された「第4回公認心理師試験」の試験問題と正答はこちらのページに発表されている。

第4回公認心理師試験(令和3年9月19日実施)合格発表
http://shinri-kenshu.jp/support/examination/examresults_2021.html

この問題に解いて、自己採点してみよう、と思ったのには理由がある。
 自分の合格はフロック(まぐれ)だったのか。
 時間の経過によって自分の実力が落ちるのか。
 あるいは、試験問題の難易度が昨年とは変わるのか。
そんなことを判断する材料が欲しかったからだ。

なかなか時間が取れず、発表から一ヶ月以上遅れての取り組みになった。
時間は、本番と同じ4時間。ただし、連続して4時間の時間を割くことはできず、断続的に取り組んだ。

基本的に事前に問題も解答も見ていない。ただし、午後の最終問題(問154)だけは、先生方でも回答が割れる問題としてTwitterで話題になっていたので、妻との話のなかで話題にした。妻は何が正答なのかはすぐにわかったので、私も正答をあらかじめ知っていたことになる。他の問題は初見である。

ところで、それぞれの問題について、私の思考過程も記載したのは、

 心理学をあまり学んだことがない区分Gの受験者が、
 どういう思考で問題を解き、
 どの問題に正答するのか


ということについて、関心を持つ人がいるかもしれない、と思ったからである。

正答の番号の表示のあとに(○○%)という表示があるのは、受験対策塾のプロロゴスのサイトで自分の回答を入力すると、他の人たちがどう回答したのか選択肢ごとの比率がわかる。正答を選んだ人の率を表示した。n=1400弱である。



問1 公認心理法について

① × 厚労省と文部省の共管のはず
② ○ 信用失墜行為による取り消しはあったはず
③ × 合格しただけではダメで、登録が必要
④ × 名称使用の停止を命じられるということはないはず
⑤ × 再登録には再合格が必要なのでは?

→ ③ ×正解は②(84%)

いきなり間違えている。しかも○×は合っているのに転記ミス。 マークミスには気をつけましょう



問2 自損行為の疑われる場合、緊急に確認の優先順位の「低い」のは?

① × 自分の意志かかどうか→何かの被害かどうかは重要じゃね?
② × 致死的な手段かどうか→救命のためには高いんじゃね?
③ ? 自殺の意図の有無
④ ○ 背景のストレス→緊急性は低いじゃね?
⑤ ? 致死性の予測があったか

自殺の意図や予測の有無の優先順位はわからないが、背景情報は緊急性はないから → ④ ○(81%)



問3 連携について

① × 「できるだけ連携しない」はない
② × 情報の取り扱いについての合意は必須
③ ○ 情報共有することについてクライアントから了承得るのは当然
④ × 共有範囲は学内に限らない
⑤ × 当然×

→ ③ ○(99%)



問4 「全体」や「場」を重んじ、集団力学誕生の契機となった心理学

さっぱりわからん。全体や場を重んじるという言葉から、テキトーに③と④を除外し、②も違う感じがするし、①は古そうなので、消去法で → ⑤(67%)



問5 代表値

暗算で合計が33で、5で割った答えが6.6だから、これは算術平均だろう → ③(49%)



問6 因子分析に適した回答形式

① ? 順位法
② × 一対比較法
③ × 自由回答法
④ ? 評定尺度法
⑤ × 文章完成法

そんなの知らねーし。とはいえ、③自由回答法と⑤文章完成法はないだろう。②一対比較法もなんかヘンだ。残るは①と④だが、④よりも①順位法のほうがなんとなく、因子分析に適した語感がある → ①

×正答は④(64%)



問7 ゲートコントロール理論の対象としていた感覚

うーむ、聞いたこともない言葉だ。だが、感覚の理論を作ろうとするなら、③痛覚と④触圧覚のどっちかだろうが、③は痛くて実験対象が嫌がりそうなので、→ ④

×正答は③痛覚(32%)



問8 大人の攻撃行動を見ていた子どもが同じ行動を獲得すること

① × 洞察学習
② ? モデリング
③ × 嫌悪条件づけ
④ ? シェイピング
⑤ × オペラント条件づけ

なんだっけ? 条件付けは多分違うな。「洞察」は要りそうにないので、②か③で、語感で②を選んでおく → ② ○(90%)



問9 ロジャーズのパーソナリティ理論

① ○ 自己概念
② × 精神-性発達
③ ? パーソナリティ特性を5因子で
④ × 内向型と外向型に分類
⑤ × 外向?内向と神経症傾向という2軸

ロジャーズは戦後のアメリカの人だった気がする。だから②④⑤を除外。③は新しすぎる感じがするので、消去法で → ① ○(66%)



問10 失語と失書について

① × 無理だと思う
② ? 海馬は記憶に関するところだっけ? なんか違う気が
③ ○ 消去法で自身はいないけどこれ
④ × 失読のみならともかく
⑤ × 無理だと思う

→ ③ ×正解は①(17%)

失書でも写字は保たれるんだ・・・



問11 集団のなかでの錯誤

②集合的無知・③集団凝集性・④少数者の影響は、どれも意味を知らないが字面から違う気がする。残るは①集団錯誤と⑤内集団バイアスだが、⑤のほうがよさげであるので → ⑤

×正答は②集合的無知(19%)

四割の人が①集団錯誤を選んだ。私と同じ⑤を選んだ人も三割弱。



問12 知覚の老化

① × いや、鈍感になるでしょ
② ? 閾値ではなく識別機能とな・・そんな話は聞いたことない感じ
③ × 高い音のほうが聞こえないし
④ ○ 老眼とは近いところが見えなくなること
⑤ × 暗順応が早くなるなんて聞いたことないぞ

→ ④ ×正答は②(29%)

確かに匂いが分からなってきているが・・・四割の人が④の老眼を選んだ



問13 DSM-5の神経発達症群

⑤ ○ 発達性協調運動症/発達性協調運動障害 の一択で ○(62%)



問14 DSM-5の心的外傷およびストレス因関連障害群

① × 適応障害
② ○ ためこみ症 ・・・PTSDが原因のものがため込み症だったはず
③ × 病気不安症
④ × 強迫症/強迫性障害
⑤ × 分離不安症/分離不安障害

→ ② ×正答は①(68%) 余計な知識が邪魔をしたか・・・。



問15 TEACCHの説明

① × 青年期まではやらんでしょ
② × 生活の構造化はやるんだっけ?
③ × 被虐待児に限定しないんじゃ?
④ ○ 統一的な手段だった気がする
⑤ × こどもに視覚的手段を使わないのは難しそう

なんか、小さい子の支援手段だった気がする → ④ ×正答は②(79%)



問16 脳損傷者に対する神経心理学的アセスメント

検査の略号はさっぱりわからん

① ?
② ?
③ ?
④ × 数唱は短期的な記憶の項目じゃなかったかな
⑤ ?

よくわかんないから感覚的に → ⑤ ○(16%)

意外と当るもんだ。回答が大変ばらけていて、皆さん当てずっぽうだったことが分かる。



問17 サリバンの参与観察

① × 中立的であろうとするなら参与しない方向で
② ○ 参与した影響を考慮する
③ × 主観に現れてくるイメージってのは主観的過ぎる感じ
④ × 標準化された検査をするなら参与の意味がないのでは
⑤ × いまここは別の人だった気がする

→ ② ○(75%)



問18 負の相補性

知らんし。相補性ってゆーからには、②は違うな。③も違う気がする。①⑤は「負」ということではあるが・・・。相補性という言葉からすると④か? → ④

×正答は⑤敵意の応報(58%)



問19 産後うつ病

① × 出産のストレスで双極性障害のうつ相がでることもあるんじゃないの?
② ? 有病率は知らんけど、10%はありそうな感じ
③ × マタニティー・ブルーとは違うだろう
④ ? スクリーニングの方法は知らない
⑤ × 重症例もありそうだから

②④が残ったが、あてずっぽうで → ② ○(54%)



問20 職場復帰支援

① × 特にそんなことはないはず
② ○ 確信はないが消去法でこれ
③ × ふつう休職時に説明するでしょ
④ × 元の部署に戻るかどうかは状況次第
⑤ × 連携について同意が不要とは言えないだろう

→ ② ○(90%)



問21 児童養護施設

知識はない。意外と②なのでは? → ② ○(45%)

三割以上の人が④在所児童年々増加を選んだ



問22 感覚運動学習

① × 効果は永続的でしょう
② × 児童期に限らないでしょう
③ ○ 連合学習っぽいから
④ × 次の選択肢に全習法があるので、休憩を入れることとは違いそう
⑤ × 課題によって違うんじゃないの?

→ ③ ○(81%)



問23 ユニバーサルデザイン

よくわからないが、シンボル化されたデザインもあるので → ⑤で

×正答は③焦点化(29%) 解答がばらけていて、⑤を選んだ人が32%と多かった



問24 保護観察所において生活環境の調整の開始時期

⑤の仮釈放が決まった時期じゃないの?→ ⑤

×正答は③矯正施設から身上調査書を受理した時点(27%)



問25 ホルモンの作用

① ○ メラトニンが足りないと不眠という話はあったような
② × インスリンを打つと血糖値が下がりそう
③ ?
④ × プロラクチンで男でも乳汁分泌とかあったような気がする
⑤ ?

→ ① ○(71%)



問26 くも膜下出血

⑤脳動脈瘤の破裂かなぁ → ⑤ ○(72%)



問27 アルコール健康障害について

① × コルサコフは末期症状
② × 意識混濁で幻覚はないでしょう
③ × 認知症は脳の器質変化を伴うはず
④ ○ 震せん譫妄は長期化しない
⑤ × フラッシュバックは関係ないでしょ

→ ④ ○(57%)



問28 Ⅰ型糖尿病の高校生

⑤やせる目的でインスリン量を減らすことは危険な気がする ○(89%)



問29 せん妄

① × 幼児もあるでしょ
② × 注意の障害ではなさそう
③ × 介護施設では夜にせん妄が多いと聞いた気がする
④ × 補聴器関係ないでしょ
⑤ ○ 消去法でこれかな

→ ⑤ ×正答は②(64%)



問30 特定健康診査と特定保健指導

何が「特定」なんだろう? 産業分野かもしれない。④を選んでおくか → ④

×正答は③76 歳以上は特定保健指導(12.4%)
④一定の有害な業務に従事する者を選んだ人が49%と多かった。みんなそう思うよね。



問31 医療提供施設

えーと、②介護老人保健施設の略称を老健と言うのじゃなかったかな。そして老健は病院のはず。

→② ○(42%) ①保健所と答えた人が三割



問32 財産管理などの能力が十分でない人の支援

ソーシャルワークを学ぶと必ず出てくる③成年後見制度 → ③ ○(98%)ごっつぁん問題



問33 時間外労働の上限規制

なんだっけ? よく憶えていない(労働者失格)ので⑤かな → ⑤

×正答は②年360時間まで(42%)

100時間ぐらい時間外で働く人がフツーにいる業界にいるもので、それがフツーかとおもてしまたー



問34 スーパービジョンについて「誤っているもの」

⑤スーパーバイジー自身の心理的問題は扱わない → ⑤ ○(94%)



問35 アドバンス・ケア・プランニングについて「誤っているもの」

なんすか、それ? 問題文を読んで判断するしかないか。

① × 何らかの記録は必要
② × 親しい友人が入ることもあるでしょう
③ × 患者の医師の変化への対応は必要
④ ○ 本人の意思の確認は必要なはず
⑤ × ACP説明として違和感はない

→ ④(82%)



問36 会話の公理について「誤っているもの」

知らん。②場の雰囲気に配慮する、だげが他と違っているので → ② ○(25%)
③を選んだ人が36%



問37 心理検査の目的として「不適切なもの」

① ? 自己理解や洞察を目的として検査して良いの?
② ○ 動機付け目的の検査はマズイっしょ
③ × 支援の手がかり
④ × 支援の方針決定
⑤ × セラピーを深める道具

①か②だろうけど、②で → ② ○(83%)



問38 PERMAの頭文字の意味

① P はポジティブな感情
② E は力を獲得すること
③ R は他者との良い関係
④ M は生きる意味
⑤ A は達成

さっぱりわかりましぇーん。なんとなく心理学っぽくないのが「生きる意味」かな → ④

×正答は②(20%) ばらけている。私と同じ④を選んだ人が四割と最多だった。



問39 医療倫理の4原則に「該当しないもの」

① ? 正義 なんか怪しい
② ○ 説明 インフォームドコンセントとかいうので
③ ○ 善行 ヒポクラテスの誓いみたいな
④ ○ 無危害 これは大前提
⑤ ○ 自律尊重 これは大前提

→ ①で ×正答は②(49%)

そーいえば、インフォームドコンセントは近年のものか



問40 子どもの権利条約に「含まれないもの」

②残余財産の分配を受ける権利、ってのはなかった気がする → ② ○(48%)
三割の人が⑤を選んでいる



問41 MMSE を実施・解釈し報告する際に「不適切なもの」

そもそもMMSEって何?

① × 実際の回答内容を報告書に書いても良い気がする
② × 緊張や意欲についても解釈に含めて良い気がする
③ × もしMMSEが認知症の検査なら、カットオフを上回ったのなら、そう書くべきでは?
④ × 失点した項目を含めても不適切とは言い切れないのでは
⑤ ? MMSEがどんな検査か知らないけれど、筆談による実施はマズいかも

→ ⑤で ×正答は③(94%)



問42 適性処遇交互作用について「誤っているもの」

知らんなー。④がそれっぽいかも → ④  ×正答は⑤他者の援助と学習者の問題解決との中間領域にみられる(58%)



問43 学校にピアサポート・プログラムを導入する目的として「不適切なもの」

③学校のカウンセリング・サービスの幅を広げる機会を提供、が他と異質な感じがするし、カウンセリングサービスのためのピササポートってのはまずい感じがする → ③

×正答は②公共性と無償性を学ぶ(54%)



問44 免疫担当細胞に「含まれないもの」

うーむ、③赤血球は免疫に関係なさそうな、自信ないけど → ③ ○(60%)



問45 犯罪被害者等基本法について「誤っているもの」

知識はないが、①3年間まで、という時限性は相応しくない気がする → ① ○(89%)



問46 インフォームド・コンセントの取得について

① × 公認心理師が考える最善の方針に導く → 本人の意志の尊重が必要
② ○ 深刻なリスクについては頻度が低くても情報を開示する → リスク開示は必要
③ × クライエントにとって難解なので最小限に → 丁寧に説明する必要がある
④ × 心理療法を拒否したときの負の結果については強調 → 何を強調するか恣意的に選んではマズイでしょ

→ ② ○(97%)ごっつぁん問題



問47 コンピテンシー

コンピテンシーってなんだっけ、どっかで聞いた気がするが・・・
ともあれ、知らない単語を問われたときは、問題文から判断するしかない。

① × 直観を優先 → 非科学的
② ○ 要支援者への関わり方や対応の在り方を自ら振り返って検討する。
③ × 文化的背景への配慮は必要
④ × 実践ができるようになってから職業倫理を学ぶんじゃ遅いでしょ

消去法で → ② ○(98%)これも、ごっつぁん問題だったのか



問48 ストレンジ・シチュエーション法

心理の教科書で読んだ記憶が・・・忘れた。③は違う感じ。あとはどれもありそう。テキトーに → ④で ○(77%)



問49 いじめ防止対策推進法

知識がない。③かなあ、こういう計画ってマクロからミクロに降ってくるもんね → ③

×正答は②学校は、いじめの防止に資するものとして、体験活動等の充実を図る(58%)



問50 心理的支援活動の理論化

① × なんとなく違う気がする
② ○ これかなあ
③ × 事例論文に統計は要らないかも
④ ? リフレクシヴィティって何だろう? 統計っぽい言葉じゃない気がする

→ ②で ○(64%)



問51 個人情報保護

① × 本人の同意があれば第三者に提供できる
② ○ 個人情報に該当する
③ × 符号化したデータも当然含まれるだろう
④ × 安全管理の義務はある

→ ② ○(97%) ごっつぁんです。



問52 職場でのセクハラ

① × 相談したことを理由にした不利益な扱いは禁止
② × 同意があれば職場の同僚の聞き取りはできそうな気がする
③ × 労働者にもありそうな感じの義務
④ ? 「他社から」というところがなんか怪しい

→ ④で ×正答は②職場の同僚の意見を聴取はできない(30%)



問53 要保護児童対策地域協議会

要対協か・・・詳しくは知らないなぁ。①は対象を限定しすぎてる感じ、②も機関を絞りすぎている感じ、④は幼児に対して本人の同意を求めるのは無理がある感じ。

→ 消去法で③と⑤ ○(87%と85%)



問54 マインドフルネス

おお、マインドフルネスって仏教のなんかだったような。が、「認知行動療法」はどれか、というんだから・・・CBTであるものを選ばんといけないのか。③の弁証法的行動療法はCBTの発展だった気がする。①を選びたい気もするが、内観療法は戦前成立で、CBTは戦後じゃなかったかな。⑤は名前がCBTっぽいな。

→ ③と⑤ ○(28%と69%) ①や④を選んだ人も多かった。つまりばらけたということ。



問55 子どもの貧困問題

① × 教育機会への影響は大きいだろう
② ○ 貧困と虐待のあいだには関係がありそうな感じ
③ × 子どもの貧困問題は顕在化しにくいだろう
④ ? 生活保護の受給率は低そう
⑤ ○ 生活保護家庭出身だと生活保護になりやすいというのはあるだろう

→ ②と⑤ ○(96%と71%) ごっつぁん問題!



問56 特別支援教育コーディネーター

④はカタい。あと一つはどれだろう・・・もう一つは①か⑤か・・・こればっかりは知識がないと。⑤の外部の専門機関が計画を作るってころがひっかかるので、①と④ ○(62%と99%)

三割の人が⑤外部の専門機関が作成した「個別の教育支援計画」に従い・・・を選んでいる



問57 司法場面での面接

① × 心的再現より事実関係のほうが必要だろう
② × 視点を変えずに本人視点でいいのでは?
③ × 順序関係は面接側が再構成すべき
④ ○ 確信が持てる内容が好ましい
⑤ ○ 矛盾をそのままにされると面接者が後でまとめるのに困る

→ ④と⑤ ×正解は①と②(46%と52%)



問58 仕事と治療の両立の支援

① × 忙しいときこそ配慮が必要
② ? 個別の個性も疾病の特性と同じぐらい需要だろう、たぶん
③ ○ 基本方針はすべての労働者に周知していいんじゃない
④ ? 本人からの申し出以前から取り組むべき
⑤ × 再発後も対象から除外されるべきではない

③は固いとして、②と④のどちらにするか悩ましい → ④と⑤で

×正答は①と②(46%と52%) ⑤を選んだ人が52%と最多だった。

業務繁忙が理由の時には配慮は不要って仕組みなのか。うーむ。



問59 相関係数とパス解析

説明変数って何だっけ・・。それはともかく、論理的に正しい答えは③だけなのでは → ③ ○(64%)



問60 事例:育児中の孤立した母親

→③でしょ ○(90%)



問61 事例:幼児

②自己抑制か③脱中心化だと思うのだが・・・知識がないからなぁ。②はいかにもな名称なので、ひっかけ選択肢だと判断して → 消去法で③

×正答は②自己抑制(62%)
このように事例問題と言いながら知識を問うている問題もある



問62 事例:抑うつ状態

抑うつ状態だろうから、背中を押す①と⑤はまずい。発達障害を疑うべき情報はないので④も除外。③の保護者への連絡より先に、②だろう → ② ○(96%) ごっつぁん問題



問63 事例・・なのか?:学会発表

明らかなデータの盗用でしょう → ① ○(95%) ごっつぁん問題連発!



問64 事例:災害支援

PTSDが疑われるので、①と②は不適切。④は心理師が受け合えることではない。対症療法としても③はないであろう。ということで無難という理由で → ⑤ ○(97%) ごっつぁん問題三連発!



問65 事例:認知症への介入

→ ②の一択で ○(93%) ごっつぁん問題四連発!



問66 事例:心理検査点数

検査の点数を評価する能力があれば一発で解ける問題だろうが・・・それがないのが悩ましい。点数は無視して、「認知症ではない」という文脈っぽいので、③と④を除外する。②と⑤は状況的に無理があるので、消去法で → ① ○(94%) ごっつぁん問題五連発!



問67 事例:学級運営

①はそういう心理用語があるのかも知らない。④のピグマリオン効果では説明が付かない。残りは②③⑤についてはいずれも知識がないが、名称から想像すると②が一番無難か → ②

×正答は⑤アンダーマイニング効果(71%)



問68 事例:アクティブラーニング

アクティブラーニングについては何も知らないが、人間関係の改善や相互理解という目的からすると、それに役立ちそうな選択肢は⑤かな → ⑤ ○(80%)



問69 事例:初回面接

よく分からないが、少年に対する初回面接なら、関係構築を優先するのが良さそうな感じ → ④

×正答は①特別遵守事項を設定する(20%) 皆さんの解答がばらけてます。



問70 事例:多様性

各選択肢についての知識はないが、多様性だから⑤かな → ⑤ ○(90%) おおー、ごっつぁんです!



問71 事例:組織コミットメント

ほにゃららコミットメントって何だっけ。規範的コミットメントという話が多かったような気がするので → ①

×正解は④存続的コミットメント(57%)



問72 事例:女性の心身の状態

① × 身体のほてりは更年期障害
② × 一人娘の就職による空の巣症候群
③ × これから何をして良いのか展望が持てない
④ × 料理を若い女性に教える
⑤ ?

消去法で → ⑤ ○(76%)



問73 事例:グリーフ

グリーフケアの観点からは「娘の死を思い出さないようにする活動」を勧めるのは不適切では? → ②で ○(58%)
問74 事例:自殺発生後の緊急支援

イジメの有無の調査は心理師の仕事ではないだろうから →④ ○(92%) 事例問題にごっつぁん問題が多い気がする



問75 事例:高齢者の万引き

いきなり窃盗症を疑うあたり①が不適切か →① ○(88%) 楽な事例問題多し



問76 事例:PTSDか他のなにかか

ああー、心理検査の結果の見方がわからないので、PTSDの可能性が高いのか低いのかわからない。たぶん、検査の結果と母親の陳述、本人の主張との間の齟齬が重要なポイントなので → ④ ○(67%) 三割の人が①PTSDを選んでいる



問77 事例:児童虐待への対処

①はAとの信頼関係を損なう。②も同様。③もリスクがある。→ ④と⑤だろう ○(92%と95%) これもごっつぁん問題



午後の問題に続きます。
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専門実践教育訓練給付制度 給付申請 [社会福祉]

更新の間隔が空いてしまったのは、日本公認心理師協会の発表した認定専門公認心理師の制度について、書いた文章を自らボツにしてしまい、その後本業が忙しくなってしまったからである。

【受験手数料値上げ】

まず、10月初めに精神保健福祉士受験の申込みをした。今年から受験手数料が値上げになったのは、ご存じのとおりである。私の申し込んだ、社会福祉士との共通科目免除の場合は14,080円→18,820円と4,740円の値上げとなった(一般受験では6,530円、社会福祉士との同時受験では5,360円の値上げ)。受験料が上がったり下がったりしてきた経緯は、ソ教連の意見書で述べられている。

PSWの一般受験の受験料は、11,500円→9,750円→13,250円→17,610円→24,140円という変動なのだが、社会福祉士の変動幅はもっと大きく、11,100円→9,600円→5,580円→7,540円→15,440円→19,370円という値動きになっている。

今回の値上げは、新型コロナ対策によるものだそうだ。これは直接的な感染対策のコスト増のほかに、試験会場で受験者の間隔を増やすためにより広い会場が必要になることや、受験者の減少が起きても減らない固定費が存在することを考慮すればやむを得ないことであろう。(他の国家試験でも受験料の値上げは行なわれている)。

しかし社会福祉士と精神保健福祉士で受験料がこんなに差が生じたことに合理性があるのだろうか?

【受験申込み】

9月下旬に学校から修了見込み証明書が送られてきた。受験料を払い込み、受験申込書・受験手数料払込受領証貼付用紙・受験用写真・修了見込証明書、それから私の場合には社会福祉士の登録証の写しを同封して簡易書留で郵送して申し込み完了である。

【専門実践教育訓練給付金給付申請】

教育訓練給付金の申請に行ってきた。この給付金については、2月に受講前手続きというのを済ませてある。それはこの回で詳しく書いたが、ざっくり説明すると

 ハロワで受給資格の確認
 → 電話でキャリコンの予約
 → Excelでジョブカードの作成
 → キャリコンによるコンサルティング
 → ハロワで受講前手続き
 → 学校に給付の書類提出

という結構手間のかかるものだった。だが、費用の50%の給付を受けられるのだから、この制度を使わないわけにはいかない。私の場合には、22万円の半分の11万円が給付される算段だ。

給付申請ができる期間は、受講開始(私の場合は4月)の半年後の一ヶ月間(私の場合は10月)となる。

必要な書類は:

 ① 教育訓練給付金の受給資格者証
 ② 教育訓練給付金支給申請書
 ③ 受講証明書または修了証明書
 ④ 領収書
 ⑤ 返還金明細書
 ⑥ 教育訓練経費等確認

で、このうち①は2月の受講前手続きの時にハロワで渡された。
②③④⑤⑥は学校が用意してくれる(10月上旬に送られてきた)(私の場合には学校からの返還金は特になかったので⑤はなしである)。記入は5分で済んだ。
他にも必要な書類があれば、ハロワで渡してくれるだろう。

そうそう、①の受給資格者証には顔写真を貼り付ける必要があるが、マイナンバーカードがあれば代用できる。そのかわり、申請の際には毎回マイナンバーカードを持参しなくてはならない。忘れてしまうと出直すことになる。

申請に行ったのは、10月なのに夏のように暑い日だった。失業認定と同じ窓口で汗をかきながら待つこと40分ほど、名前を呼ばれて手続きは15分ほどで終わった。職員は「振り込みの手続きをしてきます」と言って席を立って、奧で何やらやっていた。私の口座に振り込まれたのは、週末を挟んで5日後(すなわち3営業日後)だった。

ひとつ勘違いをしていたのは、私は今回の申請で22万円の費用の50%が支給されると思っていたのだが、そうではなかった。私の受講した短期養成課程は実質的には半年で終わってしまうので、もう受講し終えた気分でいたのだが、正式には9ヶ月間なのである。それを半年ごとに区切って申請するのだ。

22万円の内訳は、入学金3万円+授業料が19万円だ。今回の申請の対象となるのは、このうち入学金3万円+前期の授業料9万5千円=合計12万5千円である。その50%として6万2,500円が支給された。

残額(後期の授業料9万5千円の50%の4万7,500円)については、半年後の来年4月にまた給付申請に行かなければならない。その時にまた学校から必要書類が届くのだそうだ。
後日追記:実際に学校から必要書類が届いたのは半年後ではなく、3ヵ月後の年明けだった。修了証と一緒に給付申請の書類も入っており、それを4月まで保存しておかねばならなかったのだが・・その顛末については精神保健福祉士試験に合格のエントリを参照。

ま、そうだよな、9月末にレポートを全部提出し終えたとは言え、それはこれから採点され、場合によっては再提出もしなければならないのだから。正式に課程を修了するのは年末ということになる。

社会福祉主事(12か月)・社会福祉士一般養成(18か月)・精神保健福祉士短期養成課程(9か月)と合計すると、ソーシャルワークを3年以上通信教育で学んだことになるのか。短大よりも長いじゃないか(密度は比較にならないが)。

教育訓練給付金については 精神保健福祉士試験に合格 のエントリに続く。
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